高校生物を担当しております園内です。 生物はこれまで長い歴史の中で様々な遺伝子の変異を蓄積、遺伝することで、 これほどまでに面白く多様な生物たちを地球上に溢れかえらせてきました。 「なぜこうなったのだろう」と、彼らの背景にあるものを見ようとすることで、 その過程や理論を学び、自身の扱えるものを増やすことがささやかな楽しみです。 そもそも、世の中すべての物事には何かしらの背景があります。この「相手の背景を理解する」ということは、 すべてにおいて自身を豊かにする不可欠な姿勢なのではないかと考えています。 前にマーケティングについて勉強していたとき、『わかる!図解マーケティング』(ダイアモンド社)という書籍で、 「市場の性格を理解し、ライバル社を理解し、最後に自社を理解する」という過程を経ることを知りました。 これを読みながら、これから相手にする市場の背景に何があるのかを知り、何を与えどう変えたいか、 自身の願望を知るという過程にも「背景を理解する」ことの大切さを感じました。 『頭がいい人、悪い人の話し方』(樋口裕一)では「他人の意見を理解できないということは、 もっとも愚かだということだ。他人を理解できてこそ、自分の意見が成り立つ。他人を理解することによって、 コミュニケーションが生まれる。それができないということは、もっとも愚かだということだ。」 と紹介されています。周りの人々に対してそういった姿勢を持つことはいつの時代でも変わらず重要でしょう。 物事の背景を理解しようとする姿勢を失ってはきっと生徒はついてこないでしょうし、自身の行動を反省しつつ、 生徒たちにもこのことを理解してもらって社会に送り出したいです。
(文責:園内)